前回は、見守るべき子どもの喧嘩の見分け方についてご紹介しました。子どもの喧嘩には、見守るべきものと仲裁するべきものの2つがあります。

では、仲裁が必要なときはどうやって間に入れば良いのでしょうか?円満に解決し、子どもたちの成長にもつながる喧嘩の対処法をご紹介します。

子どもの喧嘩の仲裁方法

子どもの喧嘩の仲裁方法


とにかく共感!

喧嘩には「両成敗」という言葉があるように、必ず片方だけに非があるということはありません。
倫理的や道徳的に明らかにいけない場合はそれを子どもに伝えることも必要です。

しかし子ども同士の喧嘩でそういった重大な喧嘩の原因はマレでしょう。

そこで保育士が仲立ちになる時はとにかく子どもの気持ちに共感していくことが大切です。
喧嘩をしている子どもたちは自分の方が正しい!と興奮状態にあります。

否定せず、子どもの気持ちを理解する

これを否定するのはよくありません。
保育士にとってどんなに理不尽で正しくないような意見でも、子どもは真剣に「自分の意見・行動が正しい」と本気で信じています。正しくない、良くないと言われても、どう直していいかわからない状態なのです。

何がどうでどんな気持ちなのか、というのを子どもの傍にいて共感します。

もちろんこれは両方の子どもの気持ちに共感します。
保育士がそうやって相手の子どもの気持ちも言葉にすることで、もう1人の子ども自身も相手の気持ちに気付くことができるようになるのです。

お互いの気持ちを代弁し、相手がこんな風に思ってたんだ、と理解できるようになると興奮も収まってきます。
相手の気持ちを思いやる、理解するといった社会性を学ぶ機会にもなります。

解決策を一緒に考える

保育士のあなたからすれば解決策は本当に簡単なことです。
例えば、「謝る」とか「順番を守るようにする」とか、そういったことでしょう。

業務に追われてバタバタしている中で、つい「~してみたら?」「~しようね」と子どもに正解の行動を教えたり、促してしまいたい気持ちになると思います。
まして、仲裁している時にまた別の場所で喧嘩がはじまった・・・なんて状況になったら、一刻も早く解決出来る方法を選びたくなりますよね。

しかしこの答えを保育士から与えてしまってはこの喧嘩には何の意味もありません。
子どもが自分たちで答えを導き出さないと根本からの解決にはならないのです。

責められていると感じてしまう言葉はNG

「どうして〇〇しちゃったの?」という事情聴取のような聞き方は一番してはいけません。
これは知らず知らずのうちに子どもを追い詰めています。

追い詰められていると感じると、子どもは自分の気持ちを素直に表現することができませんし、保育士に対して心を開かなくなってしまいます。そうしたら、喧嘩の仲裁どころか、今後の保育にも悪影響ですよね。

じっくりと腰を据えて話す気持ちで

「どうしたら喧嘩にならなかったのかなあ?」などと助け船を出してあげましょう。
時間をかけて子どもの話を聞いていたのなら子どもたちも落ち着いてきているはずです。

喧嘩の仲裁は時間をかけることが必要です。
早期解決をしようとすると子どもの気持ちは置き去りになることが多いのです。しっかりと時間をかけて、子どもが自分で喧嘩の原因や相手の気持ちに気づけるようにしましょう。

じっくり考えることで「貸してあげればよかった」などという言葉が子どもの口から出てきたら嬉しいですね。
保育士さんは心の中でガッツポーズをすることでしょう。

出てきた子どもの答えには否定せず、仲直りができるような方向に軌道修正していきましょう。
そして仲直りができたら、しっかりと褒めてあげることが必要です。

喧嘩は社会性を学ぶ機会

子どもの頃、誰とも喧嘩をしなかった、という人は少ないと思います。
それは自我が芽生え、相手との関係を築こうと努力しているからです。

この喧嘩の1つ1つが社会性を学び、相手を思いやる気持ちを育みます。
基本的にはどんな喧嘩も見守ることで子どもは成長します。

答えを教えるのは簡単で手っ取り早いです。
しかし見守るだけでも子どもは社会性を学びます。

この子どもの素晴らしい能力を心から信じてあげて、根気強く見守るようにしましょう。
こうした子供を思いやる温かい気持ちを、自分自身の中で育てていくことは、次のステップアップとして保育士求人を探す際にも面接でアピールできますので日々の積み重ねとして、接し方のテクニックを磨いておくと保育士としての成長が実感できるかと思います。

※9月14日更新しました。

先輩保育士はとても子どもに好かれているけど、自分はまだまだ。。。
子どもとの接し方のコツを知りたい!という保育士は必見。

「人見知り赤ちゃん」との接し方

保育士の1日の中でたくさんの泣き声を聞くのが登園時。幼児も赤ちゃんも、大泣きしてお母さんと一緒にいたいとアピールします。

幼児の場合けろっとして遊びだすものですが、そうもいかないのが乳児。

赤ちゃんの場合、人見知りが始まると保育中も大泣きしてばかりですよね。

そんな人見知り期の赤ちゃんとは、どう接すればいいのでしょうか?乳児クラスの保育士さんは必見です。

人見知り赤ちゃんとの接し方

人見知り赤ちゃんとの接し方


赤ちゃんは保育士の反応を見ている

人見知りが始まると、赤ちゃんは、①号泣→②お母さんに抱かれて安心→③また号泣 というのを繰り返します。

実はこのサイクルは、人見知り期の赤ちゃん共通のもので、保育士の反応を確認していると言われています。

大事なのは、②で一旦安心して相手を確認しているときにどのような働きかけをするか、ということなのです。

赤ちゃんと目を合わせない

どうしたのかな?もう大丈夫かな?怖くないよ?と顔をのぞきこむと、余計に赤ちゃんは泣き出してしまいます。

人見知りは「知っている人ではない、こわい」という人間本来の反応のあらわれなので、じっと見られると余計に恐怖を感じてしまうんですね。

大人でも知らない人にじーーっと注目されるのは怖いものですから、毎日顔を合わせている保育士とはいえ繊細な赤ちゃんにとっては怖い体験となってしまいます。

赤ちゃんがこっちをみて「だれだろう」と思っている間は、赤ちゃんと目を合わせずにお母さんとしゃべるなどして、赤ちゃんが存分に保育士を観察できるようにしましょう。

赤ちゃんとの間にものをおく

対人の恐怖を和らげる方法として有効なのが、ものをはさむという方法です。バッグを胸の前に抱えたり、ベビーカーをお母さんとの間に挟むことで、適度な距離がうまれて赤ちゃんが安心して観察できるようになります。

屋内で保育をしているときでも、赤ちゃんと自分との間のスペースをもので区切ってあげることで、赤ちゃんが落ち着きます。

おもちゃでコミュニケーションをとる

なでたり抱っこしたりすると火がついたように泣き出すのが人見知りの赤ちゃん。でも同時にこの時期の赤ちゃんは、ものに対して興味深々な時期でもあるんです。

直接肌を触れ合わせるのではなく、おもちゃを見せて、手を伸ばしてくれたら渡したり、一緒に楽しんだりすると赤ちゃんの警戒心が薄れます。

おもちゃのやりとりが出来るようになるころには、赤ちゃんの警戒心もすっかりとけています。

お母さんと笑顔で話す

赤ちゃんにとって一番信頼できる存在はお母さん。そのお母さんの味方かどうか、というのは意外としっかり見ているものなんです。

笑顔でにこやかにお母さんとしゃべることで、「この人はお母さんのみかただから信頼できるな」と思ってもらえれば、警戒心がとけるのも早くなります。

忙しい送り迎えの時間ですが、常に笑顔を忘れずにしゃべるようにしましょう。赤ちゃんとも、お母さんとも良好な関係を築けるようになりますよ。

乳児保育は常に新しい情報が必要

乳児突然死症候群など、状態がかわりやすく繊細な乳児を保育するには、十分な知識とスキルが必要です。

学校でもたくさんの知識を教えてもらいますが、はやりの病気やケア方法など、毎年、毎月新しい情報がはいってきます。保育士転職の情報サイトなど、保育に関するサイトをチェックして、最新の保育に関する情報を仕入れるようにしておきましょう。

毎日の積み重ねである保育経験もとっても重要ですが、「知っている」「知らなかった」という知識の差はとても大きいものです。子どもたちを安全にお預かりするために、忙しい保育士業務のすきまをぬって勉強していくというのが大事ですね。

また、保育園によっては勉強会を業務時間にカウントしてくれるという法人もあるようです。そのような企業でしたら、負担なく勉強量を増やすこともできますね。子どもたちを安全に保育するためにも、そして自分自身の保育士のキャリアを高めていくためにも、ぜひ乳児保育に関する情報を調べてみてくださいね。

参考)日本保育士協会の研修会の案内ページ

日本保育士協会 研修会の案内

保育士さんなら遭遇しても決して珍しくないのが「子どもの喧嘩」です。
保育園に預けられている子どもたちは毎日、集団生活をしていて小さなコミュニテイの中で生活しています。

とっても気の合う友だちもいればそうでない子どももいるでしょう。

しかしこの「子どもの喧嘩」、一体保育士としてどう関わればいいのか悩んでしまうことも多いですよね。そもそも、止めたほうがいいのか、自由に見守っておいて当人たちで解決できる力をつけさせたほうがいいのか・・・というところも迷ってしまいます。

今日は、「見守るべき喧嘩の見分け方」についてご紹介いたします。

見守る子どもの喧嘩

見守る子どもの喧嘩


子どもの喧嘩の仲裁に入る前にすること

まず、子どもの喧嘩の対応として始める前に毎日の保育を振り返ってみましょう。
あなたはクラスの子どもたちときちんと信頼関係を築けていますか?

あなたがいい加減に向き合っている子どもにはあなたの言葉は届きにくくなっています。
同じ仲裁でも、信頼関係が築けているのといないのとでは子どもの反応が違うでしょう。

そこで、あなたは毎日の保育において子どもの話し、そして子どもの気持ちに真摯に寄り添うことが必要です。
普段からそういった態度をとっていることで、子どもは喧嘩をして高ぶった気持ちを包み隠さず保育士にいって来てくれます。

「この先生は分かってくれない」と子どもに思わせないことが、喧嘩の対応がすんなりできるようになる近道です。

見守ってもいい喧嘩は

子どもの喧嘩は当たり前

子どもは喧嘩をするものです。
毎日全く喧嘩をしないクラス、というのがあったら見ていたいと思うほど喧嘩をします。

もし、本当にあなたのクラスの子どもたちが喧嘩をしたことがない、というのなら少し気をつけた方がいいですね。
年齢にもよりますが、喧嘩というのは他人への興味が出てきた証拠です。自我がめばえ、他人への興味がわいているからこそ喧嘩が起こるのです。

そのため、喧嘩がない=自我の発達が十分でないか、他人に関心がない、ということです。
程度によっては、発達障害を疑うこともあります。

そんな喧嘩をしてしまいやすい子どもたちですが、その原因は取るに足らないものが多いのです。おもちゃを貸してくれなかった、何気ない一言をいわれた、そんなちょっとしたことで火がついたように怒り出し、つかみ合いの喧嘩になります。
しかし本人同士にしてみれば、その時はとても大切な原因で、「許せない!」と感じてしまうものです。

そこで、相手に危害を加えたりするような喧嘩でなければ保育士はあえて仲裁に入らない方がいいのです。

見守るべき喧嘩の例

例えばおもちゃの取り合いです。

喧嘩の原因としては最も多いかもしれません。
この時、保育士が早めに仲裁に入ると、子どもたちは心が憤ったままです。相手の気持ちを考えたり、相手の話を聞く機会がなくなってしまい、同じ状態になったときにまた喧嘩が勃発してしまいます。

しかし、保育士が根気強く見守ってみるとどうなるでしょうか?

子どもたちは自分たちだけで考え、どうすればいいのか解決策を生み出してくることもあるんです。一緒におもちゃを使うために、順番をきめたり、使う長さを決めたりというルールづくりをしたり、そのルールを守れるように声掛けをしたり、ルールを守るべきという道徳性も身についていきます。

もちろん、これらのことが出来るようになるには年齢にもよります。

1~2歳児でもおもちゃの取り合いの喧嘩はあります。しかし、1~2歳はまだルールづくりや話し合いなどをすることができません。
この時、見守っているだけではきっと引っかいたりのトラブルに発展するでしょう。

まとめ

保育士は、子どもたちを安全に預かることが第一です。しかし、同じくらい「正しい発達を促す」ということも大切です。

喧嘩の仲裁では、年齢や状況を見極めながら対応することが非常に大切になります。

自分たちで解決できそうな原因か?解決のために必要な発達が完了している年齢か?ということを常に観察するようにしましょう。

子どもの叱り方を考えるシリーズも、これで完結です。

ここまでこのシリーズでは、

  • その場で完結にしかる
  • ゆっくり静かに叱る
  • 叱る理由を伝える
ということをご紹介してきました。

今日は、最後にとても大事なポイントをお伝えしようと思います。子どもたちがネガティブなきもちを持つことなく、正しい行動と優しい心を育むためにぜひチェックしてみてください。

子どもの叱り方

子どもの叱り方


一度口にしたことは曲げない

叱るというのは繰り返しになることもあります。
何度も根気強く説明し、向かい合っていたとしても同じような場面で同じような事をしてしまいがちです。

この時に、子どもが
「あの時は良かったのに、今はだめなの?」と混乱してしまうことがないようにしましょう。

同じことをしても、環境が違えば叱れない時もあります。
しかしそれは保育士の事情であって子どもとは関係ありません。

今、叱るとクラスが前に進めないんだよな~とか、時間がないんだよな~、というのはとても迷うところでもあります。
叱るということには時間がかかりますから仕方のないことですよね。

でも、こういった保育士の都合で叱ったり叱らなかったりすることのないようにしていきましょう。
子どもは保育士の事をとても良く見ています。

「今なら怒られない」ということを学んでしまうと、今度はその対応にも気をつけなくてはいけなくなるのです。
大人の都合を優先せず、「子どものために」を常に考えて叱るようにしましょう。

また、叱る理由をその時々によって変えるのもNGです。
「先生は前こういった」ということに対して、都合が悪いからといって「そんなこと言っていません!」と隠したりせず、「この前はこうだったからこういった。今日は、これに対して、こう言っている」とわかりやすく説明できるようにしましょう。

言うまでもないですが、気分がむしゃくしゃしているからといって、やつあたりするのは絶対にダメです。子どもが理不尽さや不公平感を感じるような叱り方になっていないか、その都度振り返るようにしましょう。

叱るのは子どものためを思うこと

叱るということは子どもに「いいこと」「悪いこと」を伝えていく行為でもあります。
しかし、子どもにも個性があるように、その子どもにあわせた叱り方をしていかなくてはいけません。

ここには保育士として一番求められる「臨機応変」さが必要になってくるのです。

それでも、一番大切なことは子どもの事を一番に考え、どうしたら子どもが成長してくれるか?ということを考えていくことです。
子どもと一緒に成長できるように、保育士は自分の感情をコントロールして、真摯に向き合って下さいね。

前回ご紹介した「子どもの適切な叱り方」。怒るのではなく叱る、というのがポイントでしたね。

その場で簡潔に伝えることも重要ですが、いくら簡潔だからといって「だめでしょ!」と一喝するのはNG。

では具体的に、どんなトーンで、何を伝えればいいのか?というのを見てみましょう。

子どもの叱り方

子どもの叱り方


ゆっくり静かに叱る

まず子どもと保育士さんを比べてみると、身長は必ず保育士さんの方が大きいのです。
叱る場面と言うのを見つけるのは大抵子どもたちを見守っている時ですよね。

そういう時、その身長差のまま上から叱るのはよくありません。
どんなに切羽詰まった場面でも、その子どもと向かい合えるような環境に連れて行き、自分も膝を追って目線を子どもの高さに合わせましょう。

そうすることで、あなたの中の「怒り」の感情も少しはコントロールできるようになっていることでしょう。
大きな声をあげて叱ることは、子どもを返って興奮させ、話しをきけなくしてしまいます。

叱る時に大切なことはなんですか?
高圧的な態度であなたに恐怖を覚えさせることですか?

違いますよね。
子どもが起こした行動を正してほしいという思いから叱るのです。

子どもと一緒のペースで興奮して叱ってしまってはいけません。
子どもの目線に合わせて、ゆっくり静かな声で話すほうがあなたの「真剣さ」が伝わりやすいのです。

頭ごなしに怒鳴りつけるのではなく、教え諭すような気持ちで叱るようにしましょう。

何で叱られているのかを伝える

ただ感情的に怒ってしまうと、子どもはどうして怒られているのか理解できません。
そして怒られるということに恐怖を感じ、それで言うことを聞くという行動になるのです。
「理由はわからないけど先生が怒るからこれはやらない」という心理なんですね。

これでは何も意味はありません。怒られないと判断した場面で、同じ行動を繰り返してしまうからです。
また怒られる理由が分からないので、同じような場面にも同じようなことを繰り返して、結局何度も何度も叱らなくてはいけなくなるのです。

良く「子どもは何で何度も同じことを繰り返すんでしょうか?」という悩みを口にしている人を見かけます。

それは叱っておくべき場面で、子どもが何も学習していないからです。

何でこれをしてはいけないのか?
これをしてしまうと、周りはどう感じるのか?
ということが、キチンと自分の中で理解できないのです。

大人でも、よくわからないシステムや制度のことを自分の言葉で説明することはできませんよね。子どもたちも一緒なんです。

叱る時はこういったことを学ぶチャンスでもあります。

相手がどう感じるのか?
ここでしてはいけない理由はなにか?
ということをきっちりと子どもに説明してあげれば、子どもの気持ちはグン、と変わってきます。

子どもの気持ちに寄り添うことを一番に考えていくことが必要ですね。